こんにちは!
アメリカ駐在生活も2年目の半ば、初めての駐在妻としての生活を丸一年過ごし、一年半が過ぎた今、また環境が変わっています。
当たり前ですが、生活はずっと同じということはなく、少しずつ変化しているものですね。
これから、アメリカに駐在妻として来られる方、アメリカ以外での駐在妻として生活される方、初めての駐在生活は期待と不安の入り混じった軽い興奮状態かと思います。
また、現在駐在妻の方、特殊な立ち位置と異国の地での生活、やっぱり大変で、まだまだ悩んだりもあると思います。
私自身、渡米前と渡米してすぐは、まぎれもなく、「期待と不安の入り混じった軽い興奮状態」でした。
そして、「日本でもそれなりに人付き合いはうまくやってきたのだから、大丈夫だろう!!」と高をくくっていていました。
なんなら、「軽い自信」だって持っていました。
しかし、渡米して生活が始まると、
「あれ?あれ?なんか違うぞ・・・」
「いきなり、こんな距離感近い付き合いってきつい」
と、自分でも気づかないうちに、押し寄せる駐在生活の独特な環境に飲み込まれていきました。
「こんなはずじゃなかった、駐在生活」
とはだれもなりたくありませんよね。
でも、敵を知れば何も恐れるとこはありません。
この「敵」は駐在妻のだれかという意味ではなく、この異国での駐在妻としての特殊な生活環境下と、自分の心です。
まずは、実際にどんな生活が繰り広げられるのかをご紹介します。
駐在妻の社会は日本の妻社会の縮図
日本でも海外でも、妻・母として生活していてると、同じような出来事や環境が存在します。
いわゆる日常生活です。
未就園児、幼稚園、小学校、中学校・・・子供の年齢や学年によって母としての環境や役割もたくさん変わっていくものです。
お茶やランチ、趣味の習い事、スポーツなど、日本で生活する場合は、子供の付き合いでたいして仲良くもないママ友の会もあるでしょうが、一方で自分と気の合う信頼できる友人達との充実した時間を持てるということも事実です。
また、お仕事をしていた場合は、気の進まない勤務先の飲み会などがあるとしても、上記と同じく「自分で選んだ友人」との時間がありますよね。
「全ての集まりが、同じメンバー」という異常な生活環境ではないのです。
ところが、日本では気にも留めなくてよいこと、嫌だったら離れることができる事柄も、海外で駐在妻として生活するということになると、がっちり固められた村のような生活環境のため、時間があるがゆえ、人間同士の関係性が近すぎてちょっとしたことが、たいそうな問題や揉め事に発展してしまう、とういうのが事実です。
そして、駐在妻には、「奥様会」「お茶会」「○○夫人送迎会」など、ちょっと気取った表現になってしまう「会」が必ずと言っていいほど存在します。
多少のメンバーが違ったとしても、まぎれもなく、それは、
「全ての集まりが、同じメンバー」という異常な生活環境
なのです。
私の住んでいるアメリカは、本当に田舎で(といっても最低限のスーパーなどは揃っていて、大きな病院も一応あります)、街自体がオシャレとかには程遠いですが、日本人に閉鎖的ではなく現地の人達もびっくりするくらいいい人が多い。
そして、輪をかけて日本人が少なく、現在はそこまでかしこまった「会」は存在しません。
ただ、人数が少ないということは、顔を合わす日本人がその人数だけしかいないという超閉鎖的な社会になるということです。
アメリカ駐在生活では、まれな環境かもしれません。
今回の記事では、よくある日本人駐在妻がそこそこ人数が集まっている環境についてのリアルをお伝えします。
他の州に住む駐在妻のお友達や、個人でアメリカで仕事をしているご主人に着いてきている人、つまり駐在妻ではない人など、私自身、駐在2年目の割に意外と知り合いが多く、リアルな相談や情報が入ってきます。
ですから、実際のリアルな駐在妻の声を包み隠さずにお伝えします。
「全ての集まりが、同じメンバー」という異常な生活環境についても。
駐在妻の組織図・立ち位置
日本人の駐在妻の組織図って一体なんぞや??
まず、組織図。
ずばり、夫の会社の組織図と同じですね。
簡単に書くと、
・社長
・部長
・課長
・係長
・主任
・・・
こんな感じです。
ただ、純粋にこの順番だと、いわゆる中高のクラブ活動のように先輩後輩関係が単純なんですが、
そうは問屋は降ろしません。
それが、立ち位置です。
駐在妻の立ち位置は非常に複雑なのです。
その順番に応じた年齢の妻である保証もなく、夫のポジション順でそれぞれの年齢の子供がいる、とは都合よい場合が多くないわけです。
例えば、部長の奥様の子供より係長の奥さんの子供の方が年上だったら、「ママ」としてはその係長の奥様のほうが経験値はあるわけです。
そのような場合、両者が賢ければ文句なしなのですが、どちらかがひがんだり偉そうにしたり配慮に欠けすぎると事件は勃発間違いなし。
また、主任の奥さんより、課長の奥さんのほうが若いといことだって普通にありえます。
「奥さんに夫の役職なんて関係ない」
というのは建前で、みんなやっぱり気にしていることがほどんどなんです。
気にしていない人は、上手に気配りしているか、的外れな態度をとる無頓着な人か。。。
こんな風に、駐在妻の立ち位置は非常に複雑な中生活しています。
渡米して待っている奥様だけの歓迎会
多くの駐在妻は渡米してすぐ、自分の夫の会社の奥様達から歓迎会をしてもらい、色々とお世話をしてもらいます。
近所のスーパー、子供の学校のこと、図書館や郵便局、子供の習い事に、駐在妻の習い事、、
たくさん教えてもらいます。
ただ、その駐在妻のグループがうまく回っていないと、ぜんぜん教えてもらえなかったということも起こりえますので、渡米前に必ず、奥様が直接に質問できる現地の駐在妻の人を作っておいてください。
ご主人にしっかりつないでもらってください。
きっと、ご主人も誰が家族連れで、何歳の子供がいて男の子か女の子かなど、できるだけ詳しく聞いてくれます。
そして、その駐在先でも、新しく来る人のことは単純に気になるので、何歳くらいの人か、子連れか、何人子供がいて、年齢は?など、みんな自然と入ってくる情報なんです。
(これについては、嫌だと思ってもあきらめてください。「次に自分たちのいる異国に来る日本人について」はだれもが気になることです。今から異国へ行くあなたも「どんな人がいるか」は気になるでしょう?)
「次はどんな人が来るのかな?!」
と素直にワクワクしている人と、
「さー!!次に来る人は一体どんな人かしら?!」
と少々やっかいな期待を持っている人、それこそいろんな人がいます。
ですから、奥様だけの歓迎会の時には、だいたい先に生活している駐在妻の人たちは、自分の家族構成から子供の年齢など、ほぼ知っています。
はじめて駐在に来た妻の方は、名前と顔を一致させるところから始まるのですが。
そして、お互いの自己紹介をしながら、色々と細かいことまで知られ、知っていくわけです。
しかも、お店でのランチがそれぞれの家での持ち寄りパーティーとなったら、それはもう一気に距離が縮まっていくことはゆうまでもありません。
そして、事前にこの流れを知っているだけでも、かなり自分のテリトリーを守ることができますよ。
駐在妻に与えられた自由なはずの時間
基本的に、アメリカ駐在妻でお仕事を現地でバリバリされている方は、まだまだ少なく感じます。
アメリカでの「専業主婦」の場合でも、たいてい、自由な時間があります。
子供がいてもいなくても、「専業主婦」という立場には変わりありません。
そして、その「専業主婦」達は、同じ町で生活をするため、みんなだいたい、同じスーパー、同じフィットネス、、同じ場所に行くわけです。
そして、なぜそこまで人の行動が気になるのか不思議で仕方ないのですが、
みんな、あなたの行動範囲を知っているのです。
「一緒に英語の勉強に行かない?」
「ヨガの帰りにランチして帰らない?」
「子供を学校に送った後、家で一緒に遊ばない?」
「一緒にお料理を教えあいっこしない?」
など、色々なお誘いがかかります。
(誘われない場合は、また別の記事で書きます)
ここから、本当の自由時間が奪われていくのです。
駐在で来た当初は、だれだって色々知りたいので、頑張って参加する、もしくは喜んで参加していきます。
しかし、同じようなメンバーと週に何回も、しかも長時間一緒にいるとなると、当然、急激に親密な関係になっていき、合う・合わない相手という存在が必ず出てくるのです。
これが、付き合いがしんどくなる一番の原因。
「一緒にいる時間が多すぎる」
考えてみてください。
日本にいるとき、夫の会社の奥様達と毎日のように会っていましたか?!
そう、これが特殊な人間関係をより、ややこしくしていく入口なんです。
その「お茶会」などが、本当に楽しい人はいいでしょう。
でも、その会には「見えない強制力」が働いてしまっています。
「断ったら、次誘ってもらえないんじゃないか?」
「行かなかったら、悪口をいわれるんじゃないか?」
そんな不安をみんながもっているのです。
日本でも、少なからず、ただのふわっとした女性の集まりにはありがちな感情ですよね。
そして、歯切れよく断れない要因の一つは、
「自分の自由時間がたくさんあるのをみんな知っている」
ということ。
そう。
自由時間 ≠ みんなと一緒にいる時間
になっていきます。
そして、
なかなか断る理由が見つからない。
では、どうしたらよいのでしょう。
日本にいた時より、しっかりと自分の考えや一線を決める
はっきり言って、これしかありません。
ここで、先に書いた記事「自分を知る」ということを、あえてしっかりとしておくと自分を自分で助けられるというわけです。
自分が誰にでも好かれたい八方美人は大変です。うまく断れる話術がなければ、みごとに全部出席で自分の時間なんでないに等しい。
内気で断りづらい性格の人、なんとかしてうまく断る理由をひねり出し、さらりと伝える努力が必要です。
マイペースで自分を持っている人は、放っていても大丈夫ですね。
なにも集まることが、いけないとは一言も言っていません。
「集まりたい人が集まればいい」
ただただ、特殊な環境下も手伝ってか、この簡単なことができない、割り切れない人が多いのです。
しかし、これはその駐在妻のグループの雰囲気により、全然違います。
縦社会の強い駐在妻グループなら、白い巨塔を彷彿させる、お局様に右にならえのオンパレード。
比較的風通しのよい、グループならほとんどの人があまり気にせず、集まりたいときに集まり、いけない時は休むということができています。
一人でも、きちんと自分の意見を伝えることができれば、その良い雰囲気に持っていけます。
駐在に着て、いきなりは無理かもしれませんが、毅然とした態度でにこやかに、
「ありがとうございます。ぜひ参加させていただきます。」
「すみません。その日は、ちょっと用事があって。またぜひ参加します。」
と、恐れずに伝えていけばよいと思います。
「何の用事?」
なんて、野暮なことを聞いてくる人もいるでしょう。
「家の片付けがまだできていなくて」
「郵便物を受け取ることになってるの」
「日本のお友達から電話がかかってくるの」
なんでもいいので、しっかり伝えてください。
異国での生活を日本人同士、本当に助け合っていけばいいと思います。
そのためには、一人の時間とみんなでいる時間の比率が非常に大切なんです。
これを肝に銘じてアメリカ駐在生活、海外での駐在妻生活をスタートさせましょう。
自分をしっかりと持ち、気持ちを伝えていきましょう。
コメントを残す