こんにちは!
毎年打ち出されるファッショントレンドを参考に、オシャレを楽しんでいる女性は多いですよね。
私もその一人です。
その毎年打ち出される流行、日本人女性のトレンドファッションについて、ゆっくり考えてみたことはありますか?
私は、ずっと日本女性のファッションはオシャレな着こなしが多くて、すごいって信じて疑っていませんでした。
フランスのパリやアメリカのニューヨークなどの海外の洗練されたオシャレにはかなわないと思いながらも、日本人に合う色合わせやコーディネイトを多種多様に提案していく日本のファッション業界や雑誌ってすごくて、なんならアジアなら日本が一番センスがいい!!と思っていたのです。
実際、コーディネイトや提案力は、本当にすばらしいと思いますし、自分も好みのスタイルがあるので、色々なファッション雑誌を見ることは楽しいです。
でも、ネットの時代になったとは言え、日本ほど年代別・ファッションのテイスト別に細かく定義を分けて雑誌が揃っている国ってあるんでしょうか?
そして、毎年毎年変わっていくファッションの流行を追いかけているのが普通の状態である国ってあるんでしょうか?
そんなことを考え始めたのは、夫の海外転勤に伴い昨年よりアメリカ駐在生活が始まったことがきっかけです。
そして、日本人女性の「オシャレ」について、なんとも言えない違和感を持ち始めてしまいました。
この記事では、アメリカでの生活で見えてくる日本人女性特有のファッション感覚について書いてみようと思います。
日本人女性って本当にオシャレを楽しめているんでしょうか?
アメリカ駐在生活をちょうど一年間送り、初めての日本への一時帰国しましたが、日本に着くや否や感じたことは、昨年夏に日本でトレンドだったファッションが、やっぱり変わっているということです。
日本人女性のファッションは、流行り廃りがとても早く、「みんな同じ格好」という特殊な感じがしませんか?
例えば、電車の中にいる人も、道を歩く人も、お店で見かける人も、、、みんな同じような服装、同じのようなお化粧という現象です。
毎年のファッショントレンドを追うことは、当たり前のことでした。
私自身、ファッションが大好きで、独身の時はファッションに関わるお仕事をしており、インテリアも大好きで、自分自身をオシャレな部類の人間だって思ってました。
今まで、ずっと日本で生活をしていたので、「日本人女性はオシャレだ!!」って信じて疑いませんでした。
実際、日本の女性ファッション誌は、オシャレなコーディネイトが多いですし、テーマも毎月考えられていて、ファッションを通して生活提案までしてくれているようですよね。
でも、それって実は、人気のファッション雑誌の提案するスタイルに洗脳されてしまっているのでは?!
日本人は、「みんな同じ」 という状況が一番落ち着く仲間意識の強い人種ですので
「悪目立ちして浮きたくない」
「流行遅れって思われたくない」
「トレンドはいち早く取り入れて、オシャレってみんなに思われたい」
という意識が常にあります。
ファッション雑誌のスタイリングをいち早く取り入れ、提案された中でもちょっと人と違った、こなれた着こなしで他人と差をつけることができれば、
「オシャレ!イケてる!」
みたいな、感覚じゃないでしょうか。
いわゆる同じ制服をいかにオシャレに着こなすかの『どんぐりの背比べ』であり、周りの目や評価を非常に意識しているのは間違いありません。
一種の強迫観念にとらわれていると思います。
アメリカ生活で感じたファッション感覚の違和感
昨年よりアメリカでの期間限定での生活がはじまり、その年の日本のトレンドファッションをひっさげて
「アメリカではどんなファッションが流行っているんだろう!?」
とワクワクしながらアメリカ入りしました。
が、
ネイティブは誰も日本では流行ってるようなトレンドファッションに身を包んでいません。
みんなそれぞれ自分の好きな服に身を包み、好きなメイクに好きな髪型、もちろん髪の色もそれぞれです。
プレスクールの子供から大学生、主婦、おばあちゃん、みんな自分の好きな自分好みのスタイルです。
その共通点は、「カジュアル」ファッションということです。。
アメリカ人は、普段の生活ではカジュアルな格好が基本でTシャツにデニムにスニーカー、夏ならビーチサンダル、下手したら寒くてもビーチサンダルというスタイルです。
ワンピースは基本ぴったりとした体のラインがでるタイプを着る人が多いく、大学生はTシャツやパーカーとスパッツにスニーカー、リュックというスタイルが定番です。
「えーー!!なんでみんなスパッツにTシャツ!?超カジュアルすぎる!」
大都市以外の田舎では、近所での生活に装飾的なオシャレをする感覚はありません。
例えば、アメリカの大学生は日本と違って、たくさんの課題があり、勉強に追われています。
寮に入っている生徒も多く、キャンパスと寮の往復。
日本の大学生のように、授業の後に都会のオシャレカフェにいったり、着飾っての合コンなどに行く時間は基本的にはありません。
だから、勉強しやすい服装がメインになっています。
アメリカの大都市シカゴに行った時も、雑誌から飛び出してきたような同じような服装の人たちはいませんでした。
もちろん、都会なのでみなさんオシャレしている人はたくさんいましたが、みんなが同じ流行りの服を着ているという現象は皆無です。
夜のオシャレなレストランでは、素敵な装いで、決めるときには決める!!
アメリカの人たちのファッションから、彼らの自由な発想や、自分で決める心地よさが伝わっていて、なんだか今までのとらわれた感覚から解放されたような気持ちになったのです。
本当の意味で、日本人はオシャレなんだろうか?
ファッション誌と日本の仲間意識による洗脳
アメリカで生活をするまで全く疑問にも思わなかったのですが、日本のファッション雑誌(ここでは特に女性に的を絞って書きます)やテレビ番組、ネットで
「今年の流行はコレ!」
「●●はもう古い!」
「このアイテムがあれば安心!」
というフレーズやコーディネイトがなんと多いことでしょう。
また、年代別に区切られた雑誌、読者ターゲットをしっかり絞ったテーマ付け。
日本を離れ、アメリカで生活をしながら、ネットやテレビジャパンを見ながら「これって、ほんと日本ならでは!って感じだわ~」と思わずにはいられません。
実際に、ファッショントレンドは、世界的に仕掛けられて作り上げられています。
簡単に説明すると、〇〇年春夏/秋冬のトレンドカラーが、国際流行色委員会にてコレクション発表の1年半前に決定されます。
そして、その情報をトレンドを作る会社が「〇〇年の春夏はこんな感じ!」と発表し(これが1年前)、それらの情報をくみ取って、生地メーカーが「〇〇年の春夏の生地はこんな感じ!」と色、柄、素材を発表し、各アパレルメーカーの手に渡り、各ブランドがテーマにそってコレクションの服を実際に服が販売される半年前にパリコレやミラコレで発表します。
いわゆるスーパーブランドのトレンドファッションの洋服を、実際に普段着用するようなブランドメーカーがそれらを真似て、購入しやすい価格の洋服を作り、雑誌などで紹介され、消費者に届く。
一つの大きな経済の流れなのです。
ファッションの流行自体がすでに仕掛けられているものであることは、仕事をしていた経験からも知っていますが、日本ほど、貪欲に女性ファッションのトレンドを雑誌やメディアを通して発信し、周りの目を気にする消費者に「時代遅れと思われたくない」という脅迫概念を植え付けながら、バンバンとあおってくる国はないのではと、アメリカで生活しだしてから、肌で感じでいる次第です。
周りを気にせず、自分のポリシーでオシャレを楽しめ!!
個性や個人の意見を尊重するアメリカと、和を重視し、みんな同じ行動をすることを望まれる日本。
この違いから、ファッションに対する考え方、価値観が生まれていると思います。
「トレンドなんてあってないようなもの!!自分の魅力を最大限に表現したいアメリカ人」
「周りの目を気にしながら、毎年変わるトレンドを敏感に意識し、提案されている同じスタイリング、コーディネイトを崩さず、囲まれた範囲で浮くことなく制服的なオシャレをしたい日本人」
渡米までは、自分はアメリカ人のようにトレンドを取り入れながらも自分のスタイルを持ったオシャレをしていると信じていました。
しかしアメリカに来て、日本人ともアメリカ人とも交流する日々を送るうちに、自分も、知らない間に人気のファッション雑誌の作り上げたトレンドスタイルに、知らず知らずのうちに洗脳されてしまっている。
自分がオシャレに見られているかと人目も気にしながら、そのトレンドから外れるのが怖い、みんなとおんなじオシャレを楽しむ日本人であったんだという衝撃の現実を発見した一年だったのでした。
人間、自分で考えて決定して行動していくから、成長します。ファッションこそ、一番身近な決定を自分でできる分野です。
細身のパンツのスキニーが似合わずブーツカットが似合うなら、ブーツカットで自分なりのオシャレをする、盛り袖が流行っていても似合わないならノースリーブですっきりオシャレを貫く、というように、自分のスタイルの軸をもつ。
人の評価を気にするより、小さな意思決定を重ねて、本当のおしゃれ、自分の居心地のよいオシャレを模索していきたいと強く思います。
みなさんも自分の本当にしたいファッションについて一度考えてみてはいかがでしょうか。
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